業界フォトニュース

移転新築で起工 安全祈願を実施 山形市東消防署 蔵王温泉出張所
                (2024年4月10日号掲載)
  

 山形市東消防署・蔵王温泉出張所庁舎改築工事に着手するため4月2日、現地で安全祈願祭が行われた。佐藤孝弘山形市長のほか、設計担当のアーキブレン山形の畠中均社長、建築工事の市村工務店・千歳工務店JVの代表・市村清勝社長など、他関係者が地鎮の儀や玉串を捧げ、工事の順調と無事故を祈願した。☆=写真=★
 蔵王温泉出張所は昭和47年築で老朽狭隘化し、消防力の強化から移転新築を計画。県道蔵王公園線沿いで、西蔵王高原ラインと接続する丁字路一角の蔵王温泉同志平地区に新たな出張所を建てる。規模はRC造平屋建て、延べ784・69㎡で来年1月10日の工期で進められる。
 神事の後、佐藤山形市長は新たな出張所は耐震性の構造で、車庫のシャッターを透明にする事で車両の配備状況が確認できるようにすると述べ、「工事中は事故等には留意して進めてほしい」とあいさつ。
 施工者を代表して市村工務店の市村社長も、観光客も多く訪れる場所から騒音や景観などにも配慮して進めることにふれ、「最高の品質で完成、引渡ししたい」とあいさつした。
 なお、施工ではこの他、電気設備に東照電気、機械設備を弘栄設備工業、木製建具工事に山形市伝統建具工芸協同組合がそれぞれ担当する。

建築の原点 再度見つめ直す 米沢出身の伊東忠太氏ドキュメンタリーも上映
                (2024年4月3日号掲載)


 日本建築士会連合会・東北ブロック会青年建築士連絡協議会(坂本佑輝会長)の第13回東北ブロック青年大会「やまがた大会」が3月30日、山形市の文翔館議場ホールで開かれ、建築の原点を再度見つめ直すドキュメンタリーを上映したイベントや、これまでの各県の青年会活動などを共有した。☆=写真=★
 東北6県の青年建築士会員など約130名が出席の中、大会テーマの「建築の原点を見つめる」と題し、開催した。
 大会を前に主催者の東北ブロック会青年建築士連絡協議会の坂本佑輝会長が近年の地震などにふれ、震災の多い日本では我々建築士は建築技術を活かした被災者の安全確保、復旧支援など社会的に大切な役割があるとし、「迅速な行動をとるためにも、日頃の情報交換が重要」と述べ、大会が有意義な学びと交流の場になることを祈願しあいさつした。
 来賓では吉村美栄子知事の代理で佐藤建築住宅課長のほか、佐藤孝弘山形市長代理の鑓水建築指導課長も、「今後の街づくりや東北地域の発展のために今後も尽力してほしい」、「東北地区大会を開催することで建築技術の研鑽を積まれるのは実のあるものと期待している」と祝辞を代読した。 
 日本建築会連合会の近角眞一会長も、建築の技術力は必ず最高のビジネスになるとし、若手建築士にもその芽が出てきていると期待。「今大会も成功を祈願したい」と祝辞。日本建築士会連合会・東北ブロック会の淡路孝次会長も祝辞を述べた。
 大会では東北6県の建築士会による地域実践活動を報告。本県では山形支部による山形工業高校建築科のプロフェッショナル講話などを開催した事例を紹介。建築の業種にどのような仕事があるのかを説明する内容で行った事を報告した。
 また大会席上、本県米沢市出身の近代建築界の巨人・伊東忠太氏の建築思想の核心に迫ったドキュメンタリー(山形テレビ製作)の上映会も行われた。
県土整備部 新作業服を新年度からリニューアル ミズノ製を選定
                (2024年3月27日号掲載)


 県土整備部は、土木職・建築職のイメージアップとして新作業服を新年度からリニューアルするため、報道陣向け発表会をこのほど県庁で開いた。県土整備部のほか、総合支庁建設部の職員が着用する作業服で、約20年ぶりにリニューアルする。☆=写真=★
 リニューアルには部内の若手職員を中心に、昨年9月から検討してきたもので、メーカー3社によるプレゼンテーションを昨年12月に実施。職員投票で大手スポーツ用品メーカー・ミズノ(株)製の作業服を選定した。 新作業服は背中側に山形県のシルバーロゴを入れ、左胸には山形県のマークを配置し、本県の山岳、空と日本海を思わせるネイビー・サックス(水色)としたデザインとなる。
 動きやすさを基本としたミズノ製独自の「Dynamotion Fit(ダイナモ―ション フィット)」を採用。人間工学に基づいた動作解析によるウエア設計で、作業時の動きやすさを追求。腕の曲げ伸ばしや肩の回施、足の屈伸動作時の引きつれ圧迫感を軽減し、作業中の屈伸作業が楽になるなど、作業効率の向上を図っている。
 また、長袖ブルゾンや長袖シャツの襟元と脇部分、作業パンツの股部分に匂いの元を分解する「ミズノデオドラント」も採用。汗の匂いの元となるアンモニア、酢酸、イソ吉草酸や加齢臭などの成分となるノネナールを中和分解し、気になる匂いを軽減できるという。
 新作業服を着用した職員は「デザインも良く、かなり動きやすい」と話し、お気に入りの様子を見せていた。
能登地震で被災地の配水管復旧を支援 山形市上下水道部 山形市管工事協組
               (2024年3月13日号掲載)


 山形市上下水道部と山形市管工事協同組合(鹿野淳一理事長)は、令和6年能登半島地震への災害派遣(応急復旧)に協力するため、山形市上下水道施設管理センター前正面で出発式が7日に行われた。☆=写真=★ 日本水道協会からの要請により、4月7日までの約1ヵ月間に6班編成の総勢86名体制で被災地で復旧活動にあたる。
 出発式では、第1陣として同上下水道部の派遣職員と同組合からの派遣技術者などそれぞれ12名が整列し、同上下水道部の庄司新一事業管理者が、被災地では今も約1万1、000人が避難生活を強いられていることにふれ、「技術を存分に発揮し、安全に早期の復旧に努めてほしい」と訓示。同組合の鹿野淳一理事長も、今回は熊本地震に次いでの派遣を示し、「現地は厳しい状況にあるが、安全第一で復旧活動にあたってほしい」と激励した。
 その後、派遣隊を代表して同上下水道部・改良第3課の田中悠祐係長が、「与えれた任務を最後まで全うしてきます」と述べた。
 派遣は約1ヶ月間の間に6班編成で約1週間交替で被災地で活動。同管工事協同組合からは会員企業の19社から32名体制で石川県珠洲市で復旧活動を行う。主に配水管の漏水調査と漏水箇所の修繕を行うもので、富山市内で資材を調達するため、同市で宿泊して現地で活動にあたる。
県建設業協会青年部連絡協議会 地方建設業のDXについて研修
               (2024年3月6日号掲載)



 県建設業協会青年部連絡協議会(安達裕真会長)の会員勉強会が2月27日、山形市のホテルメトロポリタン山形で開き、燈(あかり)(株)執行役員AI・SaaS事業部長の石川斉彬氏を講師に迎え、今後の地方建設業のDXについて約65名の会員が出席し聴講した。☆=写真=★
 石川氏は東京大学法学部4年生に現在在籍し学生の傍ら、企業のDX支援を目的とするソリューション提供やAI開発等を手掛ける燈(株)(本社・東京都文京区)を代表取締役の野呂侑希氏(東京大学工学部在籍)などと共同で創業。建設業向け管理業務DXサービス「デジタルビルダーシリーズ」の立ち上げからグロースまで主導している。
 今春から始まる時間外労働上限規制問題などを背景に、今後の建設業における生産性向上、担い手不足などをDXやAIで活用していくことで希望が持てる事に言及。現在は大手ゼネコンや全国の地方建設業など多くの企業から同社のDX推進プロジェクトに賛同を得ており、DXソリューションの活用を紹介した。
 自身が立ち上げた建設業向け管理業務のDXサービスは、請求書受領や内部での承認、保管、各社システムへの入力までがすべてアプリ上で完結するサービス。請求書はメールなど電子上で行い、承認ボタンがワンクリックで完了し押印作業もいらないほか、日付や工事名、会社名ごとに自動で整理保管が可能。データ入力もシステムの自動化が可能で、出社をしなくても請求書処理業務が可能という。
 石川氏は書類整理や入力などが自動化されることで、手間と時間が大幅に短縮されると述べ、「今後の建設業を夢と魅力ある産業にしていくため、お手伝いしていきたい」と話した。
43名の技術者・11社が受賞県土整備部優良建設工事等技術者・安全管理企業
               (2024年2月21日号掲載)



 令和5年度県土整備部優良建設工事等技術者及び優良安全管理企業等の表彰式が2月7日山形市の県自治会館で開かれ、43名の優良技術者と11社の優良安全企業に対し、小林寛部長から表彰状が授与された。☆=写真=★
 表彰は今年度から創設されたもので、働き方改革や生産性向上、担い手確保などの喫緊の課題がある中、県として業界の取組を後押しするため、新たに表彰制度を創設した。
 表彰を授与した後、小林部長は今回受賞された方々は高い技術力と優れた安全管理を表彰するもので、他の模範としながら、「今後も地域の守り手として高い技術力と安全管理に努め、社会資本整備に尽力してほしい」とあいさつした。
 この後、受賞者を代表して2名が謝辞を述べ、(株)新庄鈴木柴田組の堀米健一氏は業界は人材不足と高齢化などで深刻な課題もあるが、「今後も使命感を持って精神をアップデートしながら、業務に尽力していきたい」と述べ、大山建設(株)の大山社長も今回の受賞は大きな励みにもなるとし、「今後も安全第一で引き続き進めていきたい」と述べた。
 なお、受賞者は次の通り。※敬称略
☆[県土整備部優良建設工事等技術者表彰]★
▽令和3年度(明許繰越)交通安全道路事業(交付金)外一般県道曲川新庄線外道路改良工事(金沢工区)=(株)新庄鈴木柴田組・堀米健一▽令和2年度(明許)道路改築事業(地域連携・地方道・補正)主要地方道新庄次年子村山線外道路改良工事=河西建設(株)・米沢勉▽令和3年度(繰越)街路整備事業(防災・安全交付金)3・2・2号豊里十里塚線道路改良工事=大井建設(株)・三川伸▽令和3年度(明許繰越)道路施設長寿命化対策事業(交付金・舗装国補正)一般県道荒谷原崎線舗装修繕工事=東海林建設(株)・渡邊裕之▽令和3年度道路施設長寿命化対策事業(補助・橋梁修繕)主要地方道山形永野線大沢橋外橋梁補修工事=(株)三和・鈴木健之▽令和3年度(明許)道路改築事業(地域連携・国道・補正)一般国道287号米沢川西バイパス道路改良工事=太田建設(株)・中田秀樹▽令和3年度(0県債)道路保全事業(地債・舗装)主要地方道余目温海線外舗装整備工事(鶴岡工区)=鶴岡建設(株)・松浦太志▽令和3年度(明許繰越)道路施設長寿命化対策事業(交付金・舗装国補正)外一般県道釜渕中田線舗装整備工事=白岩土木建築(株)・阿部浩樹▽令和3年度(明許)道路改築事業(地域連携・国道・補正)一般国道287号川西バイパス道路改良(第2工区)工事=金子建設工業(株)・伊藤浩▽令和3年度(明許)道路改築事業(地域連携・国道・補正)一般国道287号川西バイパス道路改良(第3工区)工事=(株)後藤組・高橋優介▽令和2年度(繰越)土砂災害対策事業(防災安全・通常砂防)女殺沢川砂防えん堤工事=遠田建設(株)・池田裕樹▽令和2年度(明許繰越)(債務負担行為工事)河川整備補助事業(防災安全・国補正)最上小国川河川改修工事=(株)大場組・菅秀正▽令和元年度(明許繰越)河川整備補助事業(強靭・交付金)角間沢川輪中堤築堤外工事=(株)新庄鈴木柴田組・中鉢歳和▽令和3年度(債務負担行為)河川整備単独事業(河川自然災害)大門川河川改修(上休石橋)工事=渋谷建設(株)・今野順公▽令和3年度(明許)河川整備補助事業(防災安全・国補正)吉野川河川整備工事(椚塚工区その11)工事=(株)松田組・手塚孝司▽令和3年度(明許)土砂災害対策事業(防災安全・通常砂防(国補正))大杉沢砂防えん堤工事=衣袋建設(株)・嶋貫博幸▽令和2年度(明許)河川整備補助事業(防災安全・推進費)大旦川築堤護岸工事=(株)矢萩土建・林伸行▽令和3年度(明許)土砂災害対策事業(防災安全・急傾斜地)風間(2)斜面対策工事=東海林建設(株)・佐藤凌太▽令和3年度県立朝日学園寮改築その他(機械設備)工事=弘栄設備工業(株)・浅野慎一▽令和4年度酒田港施設整備費酒田港高砂ふ頭舗装整備工事=酒井鈴木工業(株)・恩田正幸▽令和4年度流域下水道事業(防災・安全交付金)村山処理区村山浄化センター返流水管改築工事=(株)三和・山口陽祐▽令和2年度(明許)河川整備補助事業(防災安全・国補正)須川築堤詳細設計(蔵王成沢工区)業務委託=(株)田村測量設計事務所・伊藤泰▽令和3年度(ゼロ交債)道路長寿命化対策事業(補助・橋梁点検)西置賜地域振興局管内橋梁定期点検・診断業務委託=ケンコン・大日本コンサルタント設計共同体・須藤勇一▽令和2年度(明許繰越)河川整備補助事業(防災安全・国補正)最上小国川河川測量・詳細設計業務委託=(株)双葉建設コンサルタント・富樫伸一▽令和3年度(明許)河川整備補助事業(防災安全・国補正)五十沢川築堤詳細設計業務委託=(株)成和技術・押切豊蔵▽令和3年度道路施設長寿命化対策事業(補助・橋梁更新)一般国道112号道路詳細設計等業務委託=(株)庄内測量設計舎・横山修▽令和4年度災害復旧事業等調査費一般国道121号災害査定関連業務委託(その2)=(株)新和設計・安部祐一▽令和3年度(明許繰越)土砂災害対策事業(防災安全・通常砂防(国補正))田茂沢地質調査業務委託=(株)新東京ジオ・システム・後藤啓太▽令和3年度(明許)河川整備補助事業(防災安全・国補正)古佐川地質調査業務委託=日本地下水開発(株)・大沼隆▽令和2年度(繰越)大規模特定砂防等事業(地すべり(国補正))槙の代用地調査等事務委託=(株)出羽測量設計・信坂伸▽令和3年度(明許)交通安全道路事業(交付金)主要地方道山形朝日線用地調査等事務委託=(株)金沢総合コンサルタンツ・沓澤充▽令和4年度東北農林専門職大学(仮称)附属施設等基本及び実施設計業務委託=(有)高橋廸建築設計事務所・髙橋秀夫
☆[優良安全管理企業等表彰]★
▽大山建設(株)・樋渡茂▽ことぶき建設(株)・伊藤慎▽(株)柿﨑工務所・佐藤明弘▽酒井鈴木工業(株)・長南広明▽升川建設(株)・伊藤貴幸(勝川建設(株))▽(株)狩川佐藤組・乙坂直樹▽(株)三和・後藤元▽堀川土建(株)・川部俊則((株)五十嶺建設)▽沼田建設(株)・斎藤覚(ひまわり物流建設(株))▽(株)矢萩土建・柏倉龍▽(株)松田組・髙橋和人

業界課題山積の中、会員のより結束で推進 県建設業協会山形支部新年懇親会
               (2024年1月31日号掲載)




 県建設業協会山形支部(後藤吉伸支部長)の令和6年新年懇親会が山形市の山形グランドホテルで1月25日に開き、厳しい業界課題が山積する中、会員のより結束で進めていく事を確認した。☆=写真=★
 後藤支部長は今春から適用される時間外労働規制(2024年問題)にふれ、人手不足や高齢化が進むなど諸課題もある中で、「若者に対し業界をいかに示していくかが、大きな課題。業界が地域への責務を維持しつつ、安定した業界に向けての企業努力にも限界がある」と強調。「各行政トップの方々からの今後の一層の力添えと支援をいただきたい」とあいさつ。
 来賓あいさつでは、佐藤孝弘山形市長は能登半島地震による被災地への支援体制を示しながら、「国土強靭化の予算は重要不可欠。必要な事業等の公共予算の獲得に向けて進めていきたい」と述べ、2024年問題についても、魅力的な業界をめざしていくためにも、財政的な支援で対応していく考えを示した。

小規模工事にもICT活用を普及へ 県建設業協会が講習を開始
               (2023年9月27日号掲載)




 県建設業協会(太田政往会長)主催の今年度第1回目となるICT活用工事に係る現場研修会が9月21日、米沢市の羽黒川河川整備工事の現場で行われ、最新のICT技術を習得した。☆=写真=★ 県土整備部と県測量設計業協会との共催で実施。県や市町など置賜地区の行政関係者のほか、協会会員企業などから約100名が受講した。
 来年4月からの時間外労働規制や週休2日の確保などで、DXなどに対応し効率的な工事現場の取組が今後重要視される。このため、小規模工事でもICT技術を活用した普及と拡大をめざす観点から研修会を実施した。
 研修は午前に座学を行い、午後から工事現場で研修を実施。現場内ではICT建機のほか、UAV測量、3Dデータ作成(設計CAD)、タブレット端末とアプリを活用した3次元計測などの仕組みを研修した。
 ICT建機ではGPSや測量機器を使用して、位置情報を利用。設計データを搭載しており、一部自動化で施工が可能となる。また、「杭ナビ」を活用した建機システムでは、測量と施工の用途に応じてICTの普段使いを実現可能とし、「杭ナビ」をそのままマシンガイダンスシステムのセンサーとして利用。位置情報センサーも採用し高精度で再現性の良い安定した作業も可能という。
 ICT建機のメーカー担当者は「運転はほぼセミオートで、アームを動かすだけで自動的に設計データを読み取り作業を行う」とし、作業の利便性が高いと説明していた。

時間外労働の上限規制で勉強会開く 県建設業協会
               (2023年8月30日号掲載)



 県建設業協会(太田政往会長)は、建設業の時間外労働の上限規制に関する勉強会を8月22日、山形市あさひ町の県建設会館で行われた。☆=写真=★ 山形労働局労働基準部の嘉副嵩夫監督課長を招き、太田会長のほか、副会長や各支部長などが出席の中、来年4月から適用される時間外労働の上限規制について説明を受けた。
 嘉副課長は、来春から時間外労働が上限月45時間・年360時間が原則となるとし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることができないと説明。臨時的な特別な事情があって労使が合意する場合(特別条項)でも、時間外労働が年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満を守る必要性を強調。「その2~6ヶ月平均が80時間以内、時間外労働は月45時間を超えることができるのは年6回程度」とし、特別条項の有無に関わらず遵守する必要を示した。
 一方で除雪業務については、災害やその他避けることができない事由に該当する労働基準法33条1項にも含まれるため、除雪作業は時間外労働に含まないとした。また、除雪に関連する「除雪前の見回り」「凍結防止剤の散布業務」「除雪機械の誘導・交通整理業務」「除雪作業に向けた準備作業」及び「除雪従事者の食事等の準備業務」なども時間外労働に含まれないと説明。ただ、民間企業や店舗等の駐車場除雪などは時間外労働に含まれるケースになるとした。
 また、法定労働時間を超えて労働者に時間外労働や法定休日に労働させる場合に適用する「36協定」の締結について、「届出しないケースが多い」と指摘。会社本社だけでなく、支店や営業所、事業場ごとに締結する必要もあるため、留意するよう示した。
 嘉副課長は今後、労働者の労働時間を把握する事が最も大事とし、「(過労死防止など)健康管理も含めて常に配慮する必要がある」と述べ、来年4月からの適用に理解を求めた。

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